mosの資格は取得しても意味がない、使えないといった声をよく耳にします。
実際のところどうなのか、本当に使えない資格なのか気になっている方も多いはずです。
そこで今回はmosの資格について、使えないとされる理由を中心に見ていきます。
マイクロソフト社公認の国際資格でありながら使えないと言われてしまうのはなぜなのでしょう?
その理由を検証し、mosという資格をどのように捉えればよいのかを検証していきます。
mosとはどういう資格なのか?
mosはMicrosoft Office Specialist(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)というのが正式な名称です。
マイクロソフト社が提供しているアプリ、「Office」のスキルを証明するための資格です。
Office製品といえばExcelやWordが有名で、日本の企業などでも幅広く利用されています。
特に事務作業をするような場合、ExcelもWordもほぼ必須のソフトと言えるでしょう。
おそらくOffice製品を1つも活用していないという企業はほとんど存在しないはずです。
mosはそんなOffice製品を正しく活用できることを示す資格なのです。
こうして見てみるとmosはとても有用な資格に見えます。
にも関わらず使えないと言われることがあるのはなぜか、次の項目から詳しく見ていきましょう。
mosの資格が使えないと言われる理由とは?
mosの資格が取得しても使えない、役に立たないなどと言われてしまう主な理由は以下の通りです。
- 試験の難易度が比較的低く、多くの人が取得しているから
- mosの資格を持っていなくてもパソコンを使いこなせる人はたくさんいる
- 資格を取得するための勉強は実践的ではないから
- 受験料が高く割に合わないと考えられてしまうから
以上、4つの理由が挙げられます。
それぞれどういうことなのかチェックしていきましょう。
mosの資格は難易度が低めで合格者も多い
mosの資格は2級のスペシャリストと、1級のエキスパートの2つに分かれています。
スペシャリストの合格率は約80%、より難易度の高いエキスパートでも約60%の受験者が合格するというデータがあります。
スペシャリストの場合、実に8割の人が合格するのです。
不合格になる人の方が圧倒的に少ない資格となっています。
上位のエキスパートでも半数以上の人が合格する計算になっていて、難易度は低いと言ってもよいでしょう。
同じIT系の資格の中には合格率が30%ほどのものもありますし、やはりmosが簡単な資格であるのがわかります。
合格する人の数が多いということは、自分だけでなく周りの人もmosの資格を取得している可能性が高いということです。
たとえば就職活動や転職活動をする時、mosの資格を持っているというのが有利になるとは言いづらい状況です。
そのためmosの資格は使えないと言われてしまうことがあります。
mosの資格を持っていなくてもExcelやWordを使いこなせる人は多い
mosの資格はマイクロソフト社のOffice製品について優れたスキルを持つことを証明できます。
試験に合格できるレベルであれば、基礎的な使い方については問題ないでしょうし、エキスパートを取得しているならより高度な使い方も知っているはずです。
そういう意味でmosの資格を持っていることは武器になりますが、mosの資格を取得していなくてもOffice製品を使いこなせる人はたくさんいます。
独学で学んだ人や、仕事をしていく中で覚えていった人などです。
こうしたすべての人がmosの資格を取得するわけではありません。
資格なしで使いこなせる人がたくさんいるのが現状ですから、わざわざ資格を取得しても大きなアドバンテージを得られるわけではないと考える人が多いのです。
結果、mosの資格を取得する意味はないといった風潮になってしまいます。
資格取得だけを目指していると実践的な力が身につかないことも
mosの資格を取得するとなれば、当然ですが多くの人は試験勉強をします。
試験で出題される問題の傾向を把握し、どうすれば効率よく点を取り合格できるか考えるはずです。
試験勉強としては正しいやり方ですが、試験に合格することだけを考えてしまうと実践的な力が身につかないことも出てきます。
せっかくの資格も実践で活かせなければ意味がありません。
試験勉強の中で得た知識を仕事などでどう活かすかが重要なのです。
そのため、知識を上手に実践で活用できないのであればmosの資格を取得しても意味がないということになってしまいます。
mosは受験料が高めでコストパフォーマンスが良くないと思われてしまう
mosの受験料はスペシャリストで10,780円、エキスパートで12,980円となっています(どちらも税込)
どちらを受験するにしても10,000円を超える受験料を支払う必要があるのです。
これは決して安い料金ではありません。
スペシャリストに合格した後、エキスパートも受験したいなど、複数の試験を受けるとなればトータルの費用はさらに増えていきます。
これだけの金額を支払って取得すると考えると、コストパフォーマンスが良くない、金額に見合っていないと感じる人が多いようです。
金銭的な面から見てmosの資格は割に合わない、使えないと判断されてしまうわけです。
まとめ
mosが使えないとされる理由をそれぞれ見てきました。
たしかに納得できる部分も多いのではないでしょうか。
ただし、mosに限った話ではありませんが、資格取得が自身のスキルを証明する、努力を表す指標になることもまた事実です。
mosの資格を取得しているということは、ExcelやWordといった今や必須とも言えるソフトを正しく使えるという証です。
試験勉強をする中でOffice製品を正しく使いこなせるよう、意識しながら勉強することが大事になってくるでしょう。
資格が使えるものになるか、使えないものになるか、これは資格を取得した人の意識も関係してきます。
使えないから取得する意味がないと考えるのではなく、どうすれば資格取得したことが実践で活かせるのかを考えることが大切ではないでしょうか。